こちらのコラムは、都立小児総合医療センター 顧問:市川 宏伸氏のものになります。 以下よりお読み下さい。
発達障害の生物学的背景は明らかになっていないため、現在も薬物治療が中心的治療法にはなりにくい状況が続いています。
実際には、様々な症状に薬剤の使用が必要になることもありますが、 正式に認められているのは、下記の3種類だけであり、多くは適用外使用(off Label use)であり、医師の責任の下で使用されています。発達障害では、環境調整、対応改善などが第一選択になり、薬物はその重要な補助手段となります。適切な治験が行われ、有用な薬物が増加することが期待されます。
1.自閉スペクトラム症(ASD)この約30年間に多くの自閉症治療薬の開発が試みられましたが、うまくいきませんでした。自閉スペクトラム症の生物学的背景は現時点で解明されていないため、発達障害を根本的に治療する薬物は存在していません。本来は統合失調症の治療薬ですが、ピモジッド(®オーラップ)は「小児の自閉性障害、精神遅滞に伴う以下の症状:動き、情動、意欲、対人関係等にみられる異常行動、睡眠、食事、排泄、言語等にみられる病的症状、常同症等がみられる精神症状」に適用を持っています。この薬は40年近く以前に治験が行われており、現在の基準を満たしていない可能性があります。
また循環器への影響、代謝酵素への 影響で、慎重な投与が望まれています。現在小児 自閉症の乱暴、興奮に対してリスペリドン(®リ スパダール)、アリピプラゾール(®エビリファ イ)の臨床治験が行われています。米国の食品医 薬品局(FDA)はこの二種類の薬を上記症状の 適用薬として認可しています。
2.注意欠如多動症(ADHD)平成19年以降、二種類のADHD治療薬が適用を獲得しています。
一つはメチルフェニデート 徐放錠(®コンサータ)で、6才以上に使用可能です。朝1回服用後1.5時間ほどで効果が現われ、12時間続きます。メチルフェニデートは弱い覚醒作用があり、うつ病者を中心に不適切な服 薬が行われた歴史があるため、処方できる医師は登録されており、流通適正化委員会が設けられて います。
もう一つはアトモキセチン(®ストラテラ)であり、やはり6才以上に使用できます。朝夕2回(成人では1回でも可)服用し、効果は 服用後3~4週で現われ、24時間効果がありま す。覚せい作用はないため、医師であれば処方できる一般薬です。ともにADHDの不注意、多動、 衝動性に効果があります。副作用としては、消化 器症状、頭痛、不眠などがありますが、一過性であることが多いようです。
現在、2種類の小児のADHD治療薬の臨床治験が行われています。d-アンフェタミンとグアンファシンであり、米国では ADHD治療薬としての認可を受けています
以上
グアンファシン塩酸塩徐放剤に関しては2017に承認されており、現在は病院で処方可能になります。
薬を使用して少しでも状況が改善されるのであれば使用することは有りだと思います。ただし、副作用もありますので、よく主治医と相談しましょう。
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