今回は、就労移行支援事業所のKaien(カイエン)について色々と調べてみました。
過去に就労移行支援に通おうと2社見学をしたことがあったのですが、内容的に学ぶことがなく断念しました。ただIT系などの勉強になりそうなところを調べていたら、Kaienという就労移行支援事業所が出てきました。実は発達障害系の本の就職の話に出てきていたりしていたので、知ってはいたのですが。
就労移行支援事業について知らない方は、下記ご参照下さい。他にも就労移行支援事業所のクチコミも書いています。
目次
Kaienの就労移行支援事業所は株式会社Kaienが運営しています。フランチャイズやパートナー契約もあるようです。
設立は2009年9月とまぁまぁ歴史があると思います。詳しくはHPを見てもらえると分かりますが、通常のLITALICOワークスなどと同じ就労移行支援事業所となります。基本的に就労移行支援事業所は会社が違えどやっている内容はほぼ同じになります。
基本的に毎日通い、就労のためのトレーニングをつみ、就職活動を行う、という流れになります。
ここで問題になるのが、就労トレーニングの質と、毎日の生活費です。
生活費
基本的に、就労支援の費用はほぼかからない(収入による)ことが多いのですが、雇用保険に入っていた場合の職業訓練と違い、生活費が全く出ません、なおかつ通勤代も出ません。そのため生活費等は自分で負担する必要があります。
トレーニングの質
就労トレーニングはLITALICOワークスさんの記事を見てもらうと分かるのですが、簡単な作業が多いです。そのため、今まで働いていた人や資格を多く持っている人などには物足りなさがスゴイです。。。そのため、通う意欲が無くなってしまうんですよね。。。
では、今まで働いていた人がなぜそこまでして通うのかというと、離職期間がある人にこの場合は該当します。離職期間があるとどんなに実力があっても、障害者採用でもエージェントの登録を断られます。もちろん離職期間にもよるのですが。
その場合はカリキュラム(トレーニング)が退屈でも、毎日通って働く準備ができていますと保証して貰う必要があります。その保証をするのが、就労移行支援事業所になります。
その中で、今回多様なITカリキュラムがあって、店舗数も首都圏にある程度あるKaienさんに注目しました。中には、昼食と朝食をだしてくれるところがあったり、クオカードを月に5,000円くれるところもあります。
今回の時期はコロナウイルスが流行っている時期で、Kaienさんは完全オンライン化をしたということで、全く通わなくても自宅でカリキュラムが出来ること、ITの専門的なカリキュラムがあることで注目しました。
圧巻のスピードだった。東京や神奈川を中心に約20の拠点を持ち、発達障害のある人が強みや特性を活かした仕事に就く事を応援する株式会社Kaien(カイエン)。同社は3月上旬、在宅で職業訓練や面接練習を受けられるオンラインプログラムを一部利用者に向けて開始。さらに、東京で緊急事態宣言が発令される直前の4月6日時点では「完全オンライン化」、つまり利用者も支援者(=Kaienスタッフ)も在宅にいながらプログラムを完結できるしくみにわずか1カ月足らずで移行した(HP記事)。現在、利用率はこれまでと同水準をキープしており、大学生向けのサービスではむしろ数十%の上昇がみられるという。
大人、学生、子どもをあわせて年間1,000名以上の利用者、200名を超えるスタッフを抱えるKaienは、なぜこれほど早く在宅支援に移行することができたのか。コロナの逆風を、どんなチャンスと捉えているのか。代表取締役の鈴木慶太さんに、zoomでインタビューを行った。
ーダイヤモンドプリンセス号のニュースが連日メディアを賑わせ、新型コロナウィルスに関連して国内で初めて死者が確認された2月中旬。何を考えていらっしゃいましたか?
実は4月にイタリアを旅行する計画だったので、飛行機は飛ぶだろうかというのはずっと気にしていました(笑)。GMOインターネットグループが在宅勤務に切り替えたのが、確か2月の初旬ごろ。ニュースをみて、対応が早いなと感じたのを覚えています。行動を始めたのは2月の半ばです。そのころ当社の社員やパートナー企業が全国から集まる恒例の合宿があったのですが、「コロナが怖いので東京に出られません」という理由で何名かの方から参加キャンセルがありました。自分たちがコロナにどう向き合っていくかの指針を持たないといけないと感じましたね。そこで、合宿が行われる神奈川県の三浦海岸に向かう電車の中で自社の事業継続計画を書き始めました。コロナは怖いのか怖くないのか。どのくらいこの状況が継続するとみるのか。政府の方針をどう捉えるか。緊急事態宣言が解除されたらどうするか。そんなことを書き連ねています。今も、週1回のペースで更新していますね。
ーサービスのオンライン化の推進はいつごろから?
3月の上旬ごろです。3月に入ると、当社の(職業訓練などを行う)事業所に通うのが怖いという利用者の方が現れはじめました。ちょうどそのころ、通常は重度の身体障害があって通所ができない方への在宅支援のみに適用される制度を拡張して、一般の障害者にも適用する自治体がいくつか出てきました。行政もこうやって積極的に動いているのだから、ポストコロナ・アフターコロナの時代にこれまでと同じKaienに戻るのではなく、これを契機に新しいKaienになっていこうと、その時から意識的に伝えていました。
従業員の雇用を守り、サービスを継続することはもちろんですが、今もずっと考えているのは「コロナ共存時代に、発達障害のある人たちがどうしたら今よりもっと活躍できるだろう?」ということです。世の中の経済学者や歴史学者、Youtuberやメディアが発信していることも参考にしながら、発達障害のある人の活躍の場をどう増やすか?その個性や強みは新しい資本主義のしくみの中でどう発揮されるのか?そのために自分たちのサービスはどう進化すべきか?そのようなことを社内でも議論しています。
ー議論の中で何か見えてきたことはありますか?
まだ構想段階ですが、例えば障害のある方のテレワークのあり方が大きく進化する可能性があると思います。現在約200名の社会人の方が、企業の仕事をリモートで体験してビジネススキルを磨く当社の就職応援プログラムを受講されています。これらの方々の中には、オフィスワークや通勤そのものを非常にストレスに感じる方、自宅で自分のペースで働きたいという方が一定数いらっしゃいます。例えば、在宅勤務を希望する方5名~10名と当社スタッフでチームを組んでトレーニングを行い、発達障害のある方を雇用したい企業がそのチームごと採用する「オンライン・サテライトオフィス」のような仕組みがつくれないでしょうか?
ー「即戦力チーム」をまるごと採用するようなイメージですね。
企業側からみると、スキルとバックアップ体制の整った母集団を獲得できるメリットがあります。はたらく側にとっても、これまでより勤務の柔軟性が増し、自分の強みを活かした仕事を選んだり、複数の企業の仕事を持てるなど、選択肢が広がります。
ー素敵なアイデアですね。
ーさて、お話を少し前に戻させていただきますが、3月上旬から現在まで、どのようにオンライン移行を進められてきたのでしょうか?
3月の時点では、利用者だけが在宅からプログラムを受講することを想定していました。ところが、わずか1、2週間で当社社員も全員在宅から勤務する必要性に迫られたとき、これまで事業所でやっていたことをそのままオンライン化するだけでは上手くいかないだろうと直感的に思いました。少し単純化してお話をしますが、例えば従来の事業所では、1人のスタッフが5人の利用者をみる。スタッフが4人なら、20人の利用者をみられる。このやり方は、対面支援の良さであると同時に限界でもあるのです。これがオンラインになると、例えば東進ハイスクールの林先生の授業のように、1人の講師が同時に200人をカバーできます。まずはこれを狙いました。ポイントは、一斉配信でいかに人の心をつかむ面白いコンテンツをつくれるか。やっぱり面白くないと、特に在宅では集中力が途切れてしまいますから。
毎日試行錯誤していますが、全体の8割の方は一斉配信のセッションに概ね満足をいただけているようです。一方で、こういった環境変化への対応が難しい利用者もやはりいらっしゃるので、ここは別のスタッフが1 on1で対応します。一斉配信と個別対応、両方を備えていることが重要です。各セッションで使っている教材は以前と同様のものですが、使い方を柔軟に変化させています。
Kaienが大学生向けに提供する「ガクプロ」のオンライン講座の様子。利用率はオンライン化以前よりも数十%上昇しており、新規利用や企業への就職も着実に増えているという。
Kaienの「クリエティブコース」 就労移行支援で専門スキルを!
「クリエイティブコース」は就労移行支援事業所Kaienで受けることができるITなどの専門スキルを身に着けるための、スキルアップ講座です。ウェブ開発、マーケティング、システム開発、アプリ開発、MOS… 30種類以上の講座からご自分に合ったカリキュラムを作成することができます。
ただし、私自身が見学に行ったわけでも通っていたわけでもないので、内容が素晴らしいかどうかは分かりません。ただ私には良さそうに見えたわけです。また、多いと行っても大手同業他社さんよりは結構少ないので、自分が無理なく通える範囲かというのもあります。
①Kaien代々木、②Kaien秋葉原、③Kaien池袋、④Kaien横浜、⑤Kaien大阪天六。以上5つの事業所で受講できます。
事業所による違いはありません。すべての事業所で同じ内容の講座を受けることができます。
まずは基本的なExcelの機能をマスター。Excelはどんな企業でも使います。その後、マクロ/デザイン/Webプログラミングの体験プログラムのうち一部、またはすべてを実施して、適性を確認します。(所要期間: 1 ~ 2ヶ月)
オンライン学習サイトで、適性に合ったカリキュラムを受講。自分のペースで学習することができます。わからないことがあれば、専門職の実務経験豊富な講師に、チャットシステムSlackでリアルタイムの質問が可能。(所要期間: 1 ~ 3ヶ月)
資格取得のためのより専門的な学習や、講師から提示する個別課題に取り組んでください。具体的な職種、求人を想定したポートフォリオ作成やその添削、ポートフォリオを使った自己PRの仕方や面接練習なども対応可能です。(所要期間: 1 ~ 3ヶ月)
カリキュラムの実施中は、月1回程度の面談を実施。専門職の実務経験があるスタッフに、方向性や進め方を相談することができます。
30種類以上から自分に合った講座が選べます
以上となります。
もし今就労移行支援を考えている方がいらっしゃったら、ご検討・ご見学してみても良いかもしれませんね。
もし通ったことがある、今通っているという方がいらっしゃれば、コメントに何か残してもらえると大変ありがたいです。