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多くの大人の発達障害の方々もそうであるように、発達障害の認知が進んだとはいえ、カミングアウトするのはまだまだハードルが高い。週刊SPA!が当事者300人に「誰かに相談しているか?」と尋ねた結果でも、やはり半数以上は「恥ずかしくて誰にも相談していない」と答えている。
ただ、その一方で病院には発達障害かどうかを確かめようとする人が殺到している。6月に新作『「発達障害」と言いたがる人たち』を上梓した精神科医の香山リカ氏は、そういった悩みを積極的に打ち明ける層のなかに「自分の仕事やプライベートでの問題の原因を、発達障害に求めようとする心理が働いている人たちが生まれているのではないか」と分析する。
「今の発達障害を巡る状況を見ていると、いくつかに分類できると思っています。まずは本当に発達障害で困っている人。次に正確な診断は出ていないけど症状があるグレーゾーンの人。それに加えて、『自分が仕事などでミスをするのは発達障害のせいではないか』と、発達障害に原因を求めたがる人。
もちろん、なかには本当に発達障害の人もいるでしょうが、そうではないのに信じ込んでしまっている人が生まれていると思います」
実際に香山氏が見聞きした話では、ある女性の患者が精神科にかかった際に「症状は出ていない」と診断を受け、「じゃあ私が片付けができないのは、単にダメな人間だからって言うんですか!」と憤激したケースがあったという。
「彼女たちは発達障害という“名づけ”を求めているんです。それは、もともとの発達障害とは別の次元で、その思いを駆り立てている社会の問題だと考えたほうがいい。今は他人との接し方でも、うまく立ち振る舞える“コミュ力”があまりにも重視されすぎて、『すべてを器用にこなさないといけない』という強迫観念にかられています。社会が求める理想の型にハマらないと、途端に生きづらくなるし、その結果、発達障害が気持ちの落としどころになっている」
香山氏が最も危惧しているのは、「本当に困っている人たち」の姿が見えにくくなることだ。
「実際に障害のある方たちは自己主張が苦手な場合が多いので、“別の問題を抱えた人たち”の声に紛れてしまう危うさがある」
また、「夫が発達障害なのでは?」と疑う既婚女性もいたという。その根拠は「夫がやたらと一人になりたがる」「記念日のプレゼントがない」「食事やテレビを見ているときに急にキレる」「ネットやゲームに没頭する」などなど。程度の差こそあれ、世の既婚男性なら誰もが「それで発達障害認定されるのか……」と絶句するのではないか。
「そうして発達障害の範囲が広がっていくと、それこそ3人に1人くらいが当てはまることになる気がします。精神疾患にはトレンドがあって、少し前はうつ病・新型うつブームでした。今は発達障害も一種のトレンド化している部分があるのではないでしょうか」
発達障害の範囲が広がれば、我々の個性や主張すら駆逐されてしまうムードが生まれるかもしれない。しかし、「無個性しか生きられない社会」など、味気ないものでしかないと思うのだが……。
《「発達障害」を誰かに相談しているか?》
恥ずかしいので誰にも話していない 148人
心療内科や精神科を受診している 69人
家族だけには話している(もとから知っている) 44人
親しい友人には話している 29人
会社内では隠している 20人
会社にも報告している 18人
会社には未報告だが同僚/上司にはそれとなく話している 8人 (複数回答可)
香山リカ氏【香山リカ氏】 精神科医。豊富な臨床経験をベースに、現代人の抱える心の問題に鋭く切り込む。近著に『「発達障害」と言いたがる人たち』(SB新書)など ― 大人の発達障害 ―
「自分は発達障害」と言いたがる人が増えている。精神科医・香山リカさんの懸念
以上ですが、如何でしたでしょうか?
管理人としては、自分が障害者としてのレッテルを貼られるのはイヤだと思ってしまうのですが、仕事であまりにミスしていたり、家庭でどうしようもないほどモメていたりしたら、やはり原因を探りたいと思うかもしれないですね。。。しかし発達障害の凹凸にも程度があり、重度の方というのは見て、話してすぐに分かると思うのですが、グレーゾーンの方というのは数も非常に多く、パッと見てなかなか分からないですよね。家庭でのパートナーとの揉め事も、発達障害由来なのか、本来の性格なのか判断しづらいですし、男性と女性の考え方の違い等もあり、仕事よりも家庭内での方が発達障害の特性が出る気がします。というのもこれは管理人の経験からなのですが、仕事であれば気を張って、気を使っているので自分を抑制出来るのですが、家庭だと気を使わない分素も性格も特性もそのまま出てしまいます。ましてや家庭内でずっと気を使うというのは非常に難しいです。ですので、私としては仕事よりも家庭をうまく維持して、パートナーをカサンドラ症候群にしてしまわない方が仕事よりも難しいと考えていますし、実体験からも思います。
どちらにしろ何か困っていることがあれば、早めに周りに相談して自分の特性を把握しておくのがベストだと思います。
以上
皆さん、こんにちは!
— ㈱Prevision-Consulting (@previsioninfo) February 21, 2024
現在多機能型施設のオープン準備中ですが、平行して厚生労働省に就業支援団体の登録を進めようと思っています。
現在障害者手帳をお持ちの方は、是非とも弊社にご登録お願い致します。自宅で出来るお仕事の提供などを行います。事前に支度金として5, 000円提供です。
当サイトは、管理人が30代半ばで発達障害と診断された際に、自分用の情報サイトとして開設しました。
その後、障害者や社会的に困っている方向けの情報サイトとなりました。
現在は法人になり、社会的に困っている人の役に立てるよう少しずつ事業を展開しています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。