成人年齢が18歳に引き下げられてから4月1日で1年となります。引き下げに伴って、新たに成人となった18歳と19歳の人たちの消費者トラブルなどの相談は、この1年で9000件余りと前の年より増加したことが”国民生活センター”のまとめで分かりました。
成人年齢は、去年4月1日から18歳に引き下げられ、親の同意なしにさまざまな契約ができるようになった一方で、未成年であれば原則、あとから契約を取り消すことができる「未成年者取消権」が使えなくなります。
国民生活センターによりますと、去年4月から先月29日までに全国の消費生活センターなどに寄せられた消費者相談のうち、18歳と19歳が契約者となっていた相談は合わせて9060件で、前の年の同じ時期と比べて1200件余り増加しているということです。
サービスや商品ごとでみると、「脱毛エステ」の相談が最も多くなっていて、「契約を解約したいが電話がつながらない」とか「無料体験のあと高額なコースを勧められ契約してしまった」などの相談が寄せられているということです。
新たに成人となった若者にも増加しているのが、悪質商法の勧誘などSNSが関係する消費者トラブルです。
国民生活センターによりますと、去年4月から3月29日までに全国の消費生活センターなどに寄せられた相談のうち、SNS関連の相談件数は6万431件で前年度を6000件余り上回っているということです。年齢別でみると、10代以下が2600件余り、20代が1万700件余りなどとなっているということです。
国民生活センターは、新たに成人なった人たちに対して、困ったことがあれば1人で悩まずに、早めに消費生活センターに相談することや、最新のトラブル事例を学んで家族や友人と対策を話し合うことなどを呼びかけています。